過敏性腸症候群は特に器質的な異常がないにも関わらず、腹痛や下痢、便秘などを繰り返す病気です。
先進国の病いと言われており、日本では10〜20％と高率です。
下痢型、便秘型、交代型に分類され、やや女性に多く見られます。
原因はよくわかっていませんが、ストレスは重要なリスクファクターです。
過敏性腸症候群とは
過敏性腸症候群で現れやすいサイン
- 何となくお腹が気持ち悪い、不快だ
- 便を出すと腹痛がスッキリ治まる
- 急に便意をもよおし、電車やバスに乗るのが怖い
- お腹がいつもゴロゴロしていてウサギの糞みたいな便が出る
- 下痢と便秘を交互に繰り返す
- お腹の症状とともに不安感や憂うつな気持ちになってしまう
当院での過敏性腸症候群の治療
過敏性腸症候群は命に関わる病気ではありません。
しかし経過が長くなりやすく、ご本人はとても辛いです。
当院では心理社会的ストレスの除去や生活習慣の改善をまず図り、症状がひどい場合は薬物療法を実施します。
- 薬物療法
- 整腸剤や高分子化合物、メペンゾラート臭化物などの薬剤を使用します。
下痢型と便秘型では使用する薬剤が異なります。
便秘型では最近リナクロチドという新しい機序の薬剤が登場し、治療の幅が広がっています。
また、漢方薬が奏功する場合があります。
