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カテゴリ「病気について」のブログ記事

睡眠時無呼吸症候群の検査について

2017年6月7日 カテゴリー:

以前から睡眠時無呼吸症候群についてのお話しをブログでお話しさせていただいておりましたが、当院で簡易検査が可能となりました!

睡眠時無呼吸症候群は高血圧や糖尿病などの生活習慣病から脳梗塞、心筋梗塞などの大血管病まで様々な疾患を引き起こします。無呼吸があると、脳にもからだにも多大な悪影響を及ぼします。呼吸が止まる時間があることによって断続的に脳もからだも覚醒した状態となり、心地よい睡眠が取れなくなります。すると、日中の眠気やだるさにつながり、仕事や家事もままならなくなります。

当院で簡易検査を受けていただくことによって、精密検査であるPSG(ポリソムノグラフィ)を追加するべきか、すぐに無呼吸の治療を行うべきか、経過観察かがわかります。いびきや呼吸の乱れ、無呼吸を指摘された方は是非一度検査を受けてみてください。

 

 

統合失調症①

2017年4月11日 カテゴリー:

統合失調症と聞くと、どういうイメージを持たれるでしょうか?

古くは「精神分裂病」と呼ばれ、まるで「こころ」がズタズタに引き裂かれた印象を持つかもしれませんが、そうではありません。統合失調症は「こころ」=心因の病気ではなく、間違いなく「脳」=内因の病気です。

環境因子と遺伝因子が複雑に絡み合って発症するとされていますが、現代の医療でも多くのことが謎のままです。

・幻の声=幻聴が聞こえる 

・最近人の目が異常に気になる、噂されている気がする

・他人の考えが手に取るようにわかるようになった

・自分の考えが他人に伝わっている気がする

・テレビやインターネットに自分の情報が洩れている気がする

・奇妙な行動をとるようになった、儀式的な行為をするようになった

統合失調症ではこうした様々な症状が出現します。

症状を並べてみても病態がよくわからないかもしれませんが、統合失調症の本質は「自我の障害」です。「自我」という卵の殻で守られた自分自身と外界を隔てているものが脆くなると言うとわかりやすいかもしれません。卵の殻がフニャフニャになって殻に破れた部分ができてしまうと、破れた穴を通して他者の考えがあたかも自分の中に入ってくる錯覚を覚えてしまい、逆に穴を通して自分の考えが他者に漏れてしまうかのような錯覚を覚えてしまいます。「自我漏洩症候群」と表現される場合もあります。

こうした体験を経て、まるで外側から聞こえているかのように自分の思考を捉えてしまうと幻聴が生じます。幻聴は自己を誹謗中傷する内容のことが多く、自分がこれからしようとする行動をピンポイントに指摘したりします。自分のこころの声なので知っていて当たり前なのですが、聞こえているご本人はまるで「超越した存在」に行動を予言されているかのような恐怖心を覚えます。

その他にも統合失調症では陰性症状と呼ばれる「引きこもり」症状が問題となることが多くあります。むしろ、統合失調症を発症して最も問題となるのはその「引きこもり」なのです。

この辺りのことはまたブログなどを通してお話しできればと思っています。

 

 

不眠症について

2017年4月6日 カテゴリー:

「夜なかなか寝付けない」「夜中に目が覚めてしまう」「熟睡した感じがしない」

こうした悩みを持つ方、いわゆる不眠症は日本全国で約2000万人いるという報告があります。高齢になればなるほど不眠の率は上昇し、60歳を超えると約3割が不眠です。一般に男性よりも女性の方が不眠に陥りやすく、実際に睡眠薬を服用している方は400万人以上!なぜこれほど多くの人が悩まされるのでしょうか?

不眠の原因は人それぞれです。痛みや痒みがあって眠れない、ストレスが高じて眠れない、うつや不安があって眠れない…その他にもカフェインやアルコール、ニコチンが原因で眠れない場合もあります。特に、アルコールは寝やすくさせますが睡眠自体の質を低下させるため要注意です。

また、睡眠薬を安易に服用することも憚られます。ベンゾジアゼピン系と呼ばれる睡眠薬は「ガツンと寝落ちさせる」作用があるので、不眠症の患者さんは好んで使用する傾向にありますが、依存性(いわゆる常用量依存)や習慣性、耐性を獲得しやすく、「飲まないと眠れない」錯覚に陥りやすいのです。飲まないと眠れないのではなく、ベンゾジアゼピン系の薬を急に止めたり減薬したりすると反跳性不眠という不眠症状が一時的に現れるから眠れないのです。反跳性不眠を避けるためにはゆっくりゆっくり薬を減薬することが肝要となります。

不眠症の治療のコツは睡眠薬にすぐ頼るのではなく、

・低音量で環境音楽を流す

・心地良いアロマオイルを焚く

・お風呂に就寝2〜3時間前に入って体温が上昇→下降した時の眠気を待つ

・人肌程度の牛乳(ハチミツを入れると効果的)を少量寝る前に飲む

・寝る直前までゲームをしたりネットサーフィンしたりすることを避ける

などの工夫がまずは大切です。その上でどうしても眠れないようなら、主治医の先生の処方した睡眠薬の服用を遵守するようにしましょう。

不眠症の影に「睡眠時無呼吸症候群」が隠れている場合も少なくありません。イビキをかくことが多かったり、寝ている時に息こらえをしていることを指摘されたりした場合は、ポリソムノグラフィという睡眠検査を行って無呼吸の頻度、程度を検査してもらうとよいでしょう。専用の機械(CPAP)を使用することで安眠が取り戻せるかもしれません。

当院でも「睡眠時無呼吸症候群」の検査ができるよう調整していく予定です。

 

ポリソムノグラフィ検査

MCIスクリーニング検査

2017年3月28日 カテゴリー:

2025年問題と言われている問題をご存知でしょうか?

団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)に入り、爆発的に認知症患者が増加することを指します。それが今からおよそ8年後にやってきます。その頃には高齢者が人口の30%を占めるようになり、医療費も介護費も急増します。2050年には生産年齢層(15−64歳)が高齢者層を「肩車」で支える1対1の対応になってしまうという予測があります。これは大変です。そのような中でどう認知症に向き合って行くのか?非常に難しいテーマです。

今認知症治療でトピックなのはMCI=軽度認知障害患者の存在です。認知症と診断された患者様よりも認知機能は保たれていますが、正常とは判断できない、いわゆる認知症予備軍の方達です。「アルツハイマー型認知症」という最も頻度の高い認知症は、発症する20年前からその萌芽(アミロイドβタンパクという異常たんぱく質)が脳内に存在すると言われるようになりました。認知症も生活習慣病の一つなのだと指摘する向きもあります。他の病気と同じく、予防が大切なのです。

そこで登場したのがMCIスクリーニング検査です。わずか血液10mlで認知症になるリスクを判定できるスグレモノです。前述したアミロイドβタンパクは本来正常であれば体外に排泄し、弱毒化する機構が体内に備わっています。その代表的な3つの分解・解毒に関わるたんぱく質を調べ、リスクの有無をチェックするのです。

もし異常があったらどうすればいいでしょう?最近増えているのが認知症予備軍を対象にしたデイケアです。運動したり絵を描いたり、脳トレをしたり、時には麻雀や将棋などのゲームを行ってもらうこともあります。麻雀や将棋は頭を使います。それが脳血流を良くして認知症予防につながるのです。

このように認知症を未然に予防し、絶対的な認知症患者数を減少させる取り組みが始まっています。当院でもMCIスクリーニング検査を導入予定です。気になる方は検査を受けてみてはいかがでしょう。

漢方治療について①

2017年3月25日 カテゴリー:

当院では漢方治療を主とする東洋医学的アプローチも大切にしていきたいと思っています。

西洋医学は「高血圧」「糖尿病」「胃潰瘍」など病気をターゲットにした治療を行いますが、漢方治療はそうではありません。患者様の「今困っている症状」をターゲットにします。患者様個々の体質や体格によって、また、訴えによって例え同じ病気でも処方する漢方薬が異なります。

冷え性なのか暑がりなのか、細面か肥満か、どんな食生活か、下痢気味か便秘気味かなどなど、様々な側面から患者様に一番合う漢方薬を考えていきます。漢方治療によく合致する病気としては次のようなものがあります。

・自律神経失調症、心身症

・うつ病、うつ状態

・不安障害全般

・不眠症

・月経不順、冷え性、更年期障害などの婦人科疾患

・消化器系疾患(便秘や下痢、慢性胃炎、食思不振)

・アレルギー疾患(花粉症、アトピー性皮膚炎)

・呼吸器系疾患(慢性気管支炎、気管支喘息)

その他にもしびれ、めまい、関節痛、頭痛、倦怠感、疲労などの症状の改善も漢方薬で可能です。こうしてみると実に幅広い疾患で漢方薬が活躍することがわかっていただけると思います。漢方薬は「良薬口に苦し」で飲みにくいことは確かです。カプセル製剤もありますが、当院では原則エキス顆粒で処方いたします。分3で食前に飲んでもらうことが通例ですが、分2や分1で食後に飲んでいただいても構いません。続けることが大切です。体質に合うと以外に苦くないこともあるのが漢方薬の不思議な所です。是非皆さんもトライしてみてください。