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統合失調症①

2017年4月11日 カテゴリー:

統合失調症と聞くと、どういうイメージを持たれるでしょうか?

古くは「精神分裂病」と呼ばれ、まるで「こころ」がズタズタに引き裂かれた印象を持つかもしれませんが、そうではありません。統合失調症は「こころ」=心因の病気ではなく、間違いなく「脳」=内因の病気です。

環境因子と遺伝因子が複雑に絡み合って発症するとされていますが、現代の医療でも多くのことが謎のままです。

・幻の声=幻聴が聞こえる 

・最近人の目が異常に気になる、噂されている気がする

・他人の考えが手に取るようにわかるようになった

・自分の考えが他人に伝わっている気がする

・テレビやインターネットに自分の情報が洩れている気がする

・奇妙な行動をとるようになった、儀式的な行為をするようになった

統合失調症ではこうした様々な症状が出現します。

症状を並べてみても病態がよくわからないかもしれませんが、統合失調症の本質は「自我の障害」です。「自我」という卵の殻で守られた自分自身と外界を隔てているものが脆くなると言うとわかりやすいかもしれません。卵の殻がフニャフニャになって殻に破れた部分ができてしまうと、破れた穴を通して他者の考えがあたかも自分の中に入ってくる錯覚を覚えてしまい、逆に穴を通して自分の考えが他者に漏れてしまうかのような錯覚を覚えてしまいます。「自我漏洩症候群」と表現される場合もあります。

こうした体験を経て、まるで外側から聞こえているかのように自分の思考を捉えてしまうと幻聴が生じます。幻聴は自己を誹謗中傷する内容のことが多く、自分がこれからしようとする行動をピンポイントに指摘したりします。自分のこころの声なので知っていて当たり前なのですが、聞こえているご本人はまるで「超越した存在」に行動を予言されているかのような恐怖心を覚えます。

その他にも統合失調症では陰性症状と呼ばれる「引きこもり」症状が問題となることが多くあります。むしろ、統合失調症を発症して最も問題となるのはその「引きこもり」なのです。

この辺りのことはまたブログなどを通してお話しできればと思っています。